事例のご紹介

会社分割で兄弟に事業承継させたい

お客様のご相談内容

工作機器製造業S社は、特殊な技術を要する機器を製造しており安定成長を続けてきた。従業員50名以上、年間売上高もここ数年は10億円を超えており、新規に開発した製品も好評で売上向上に寄与している。
しかしs社長には大きな悩みがあった。s社長には2人の息子がおり、長男t、次男uの2人ともS社の役員に就任している。長男tは外向的な性格で社外での営業を得意としており、一方の次男uは研究開発に熱心で新規製品の開発に実績をもっている。いずれも仕事で活躍しており業績にも大きく貢献しているが兄弟仲が悪く、ことあるごとに社内で衝突していたのだ。
そろそろ息子たちに事業承継を考えているs社長だが、今のまま2人に継がせると社内対立がさらに激しくなり、結果として会社に悪影響を及ぼすと懸念している。そのため、事業承継について当社に相談があった。

私たちの取り組み

相談を受けた当社では、長男t氏、次男u氏それぞれと面談を行い、将来の事業経営に関する展望を話し合った。その結果、2人が各自の得意分野を生かしてのびのびと事業経営を行うためには分社化が適当であるとの結論に至り、s社長に提案した。
分社化の手法として、税金の負担を軽減するために税制適格の会社分割にすること、そのスキームは、S社をホールディング(持株)会社化して子会社を設立する「分社型分割」とすることなどを決定した。S社本体は、持株会社としてグループを統括し、そこに従来の工作機器製造業を承継するT社(長男t氏が代表就任)と、研究開発に特化して新製品開発を行うU社(次男u氏が代表就任)という2社の100%子会社を設立するものである。この再編スキームのメリットとしては、会社分割という手法をとることで工場や機械設備など資産の移転コストが低く抑えられること、そして組織再編税制の活用により税負担も大幅に軽減できることなどがある。
このように分社化した結果、兄と弟がそれぞれに存分に力を発揮することができるようになり、両社内の雰囲気も明るくなったことで士気向上が図られ、それが好結果に結び付いてT社、U社いずれも会社分割する前を上回る業績をあげるようになった。

担当者からひと言

長男、次男の2人とも親の事業を継いでくれるということは、本来であれば大いに喜ばしい事であるはずですが、時にはこのような対立を招いてしまうことがあります。せっかく後を継いでくれると思ったのに喧嘩別れになってしまった、という事例も見受けられます。このようなときに分社化を検討することとなりますが、その場合には組織再編を上手に活用することで移転コストや税金の負担を大きく減らすことができます。
しかし、会社分割には綿密な計画立案と長期間にわたる事務作業、各種手続きが必要となり、高度な専門性が求められます。当社では会社分割を活用した事業承継対策に多くの経験を有しておりますので、なんなりとご相談ください。

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