事例のご紹介

M&Aを検討したい

お客様のご相談内容

トラック運送会社X社は業歴30年以上、大型~中型のトラックを30台保有して安定した業績をあげきた。しかしa社長はすでに70代の後半に達しており、娘2人はX社の経理事務を行っているものの会社を継ぐ意思がないことから、後継者問題に悩んでいた。従業員の中に、後継者にふさわしい人物は見当たらず、外部から社長候補者を招くあてもなかった。
もともとa社長は一部上場企業Y社の出身で独立創業した経緯があり、そのためX社は創業当時からY社の貨物運送を引き受けてきており、せっかくそのような実績がある会社なのでできるだけ存続させたい。そこでa社長はM&Aを考え、顧問税理士の紹介で当社への相談となった。

私たちの取り組み

相談を受けた当社では、X社の業績がY社の受注を柱として安定して推移していること、従業員に経験豊富なベテランが揃っていることなどからM&Aの可能性が高いと判断し、トラック運送業界の状況を分析して交渉先を50社ほどリストアップした。そのリストをa社長に提示して、どこに対して交渉を持ちかけてよいか、選別する協議を慎重に行った。中小企業のM&Aにおいては、「いま現在取引のある会社や、前から知り合いの同業他社の社長にはそんな話を聞かれたくない」という経営者も多いからである。
そのうえで、リストから20社に絞り込んで具体的な交渉を行ったところ、業界中堅のZ社が業容拡大のためM&Aを検討していたとのことで、条件折衝を開始。交渉過程においては、売却価額の決定のほかに従業員の雇用維持やZ社からの役員派遣、Y社との受注継続に関する引き継ぎ、取引銀行との関係など多岐にわたる問題を一つ一つ丹念に話し合い、意思疎通を図りながら決定していった。
その結果、交渉開始から2カ月でM&Aが成立し、Z社の社長室に両社の代表および主要な役員が揃った中で契約調印となった。

担当者からひと言

契約の当日、a社長およびX社の専務と一緒に契約場所であるZ社に車で向かいました。車内には緊張感が漂い、誰もが堅苦しい表情で無言のままZ社に到着しました。Z社の社長室で無事に株式譲渡契約書に調印が終わり、それまでの緊張が解けてホッとした表情になったa社長の穏やかな笑顔が印象的でした。
長年にわたり手塩にかけてきた自分の会社をM&Aで他人の手に委ねるのは複雑な心境でもあることと思います。しかし、円満なM&Aによって会社の存続が図れれば、従業員の雇用も維持され安心して働き続けることができます。事業承継対策の一つとしてM&Aをご検討ください。

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